真言宗(山号)海照山普門院
・真言宗醍醐派の別格本山で、平安時代、大同年間(806〜10)の開創。
・江戸時代初期の承応元年(1652)に再興され、京都、醍醐寺の末寺となる。
○本尊水月観音像
・弘法大師(空海)が東国巡行中にこの地の領主品河氏に与え、同氏の滅亡後は
草堂に安置されていた。
・また一説にほ、太田道灌の信仰していた持仏を本尊としたとも伝えられる。
・毎月18日に縁日あり。
・第2次世界大戦の
出陣学徒と戦争裁判殉国者慰霊のための鐘がある。
・本堂前の鉄灯寵は、室町時代(1338〜1573)のもの。
・東海七福神の毘沙門天を祀る。
・高浜虚子とのゆかりもあり、俳人に親しまれている。
「座について 供養の鐘を 見上げけり」品川寺住職仲田順海住職とは友人であった
高浜虚子は、昭和5年5月5日品川寺で行われた鐘の帰還式に出席していた。
その席で虚子はこの句を詠み、鐘の数奇な運命に思いを馳せた。この句をきっかけに「鐘供養」が晩春の季語の仲間入りをする。
鐘の帰還60周年を記念して仲田住職が平成2年句碑を建てた。
碑には、句以外の言葉は刻まれておらず、句の題材となった鐘楼の下に静かにたたずんでいる。
品川寺では毎年5月5日鐘供養と句会が開かれている。
○しながわ百景No.032/#033
*
江戸六地蔵、宝物、洋行帰りの鐘などについて
http://www.evam.ne.jp/honsenji/火渡り荒行
しながわ宿場まつり開催中の9月に行われる「火渡り荒行」は江戸より続く伝統行事で、山伏が品川寺の境内でヒバの葉で覆った壇木に火をつけ、「柴燈大護摩供」が行われる。
火渡りは、おき火(炭火)を鳴らした上を、山伏が各家各位の祈祷護摩札を抱えて渡る。不動明王の智慧の火の上を渡ることで、心のけがれや迷い、煩悩を焼き清め、ご加護をいただくという意味がある。
月刊しながわニュース9月号 Vol.303より抜粋
Copyright © 2012 Haguregumo.